1970年台 社会風刺画 展示エリア
上の階にくるとあまり目立って面白い作品もなくなって来ますが、こちらの廊下の一角にあった社会風刺作品がちょっとおもしろかったので記事にしてみます。1970年代以降とのことですね。「SOCIAL AND POLITICAL COMMENTARY AFTER THE 1970S」となっています。
まずはこちらです。真ん中にいらっしゃるのは有名人マルコス大統領ですね。
イメルダ夫人がいないですね。日本ではイメルダ夫人のほうが有名かもですね。。2019年現在まだご存命です。マルコス家は現在ではしっかりフィリピン政界に復権して政治家として息子さんと娘さんがしっかりマルコス家を支えてますね。
「JUSTICE UNDER MARTIAL LAW」マルコス大統領の戒厳令下を批判したものですね。
こちらは「COMPRADOR(買い手?というスペイン語またはタガログ語)」というタイトルですね。欧米資本家とフィリピン資本家が手を組んでフィリピンの庶民から搾取している構図になるのでしょうか。
こちらは「PIGLAS」という作品ですね。タガログ語で「自由になりたい」とでもいうのでしょうか。アメリカを批判しているのは間違いないでしょうね。制作された1985年はいわゆるエドサ革命1986年の一年前です。
こちらも上の作品と同じ画家の作品ですね。「BIHAG」となっています。「囚われの身」といったところでしょうか。同様にマルコス政権批判と思われます。
「PANGARAP(PANGITAIN NI JUAN)」という作品です。PANGARAPは夢という意味のタガログ語ですね。PANGITAINはビジョンとでも訳すのでしょうか、「フアンのビジョン」でしょうか。生まれてきても辛い人生がまってるよ、ということでしょうか。これは別に現代でも変わりませんし日本でもフィリピンでも違いはないですよね。。
「BONDAGE」ワシが上にいますので、所詮フィリピンはアメリカの言いなりだよ、ってことでしょうか。某国のほうがもっと言いなりですが。。
「CONGRATULATIONS TO THE LIBERAL DEMOCRATS」(1986)。こちらはエドサ革命直後のこれからの明るい未来を予想して祝っている絵と思います。「自由民主主義者への祝辞」でしょうか。
HULAT SWELDO
「AFTER THE EDSA REVOLUTION(1985)」です。エドサ革命でマルコスが亡命したのは1986年のことなのですが、1985年が制作になってますね。